【速報 JUST IN 】第169回芥川賞に市川沙央さんの「ハンチバック」 #nhk_news https://t.co/hqcDoU7y8N
— NHKニュース (@nhk_news) July 19, 2023
引用:Twitter
市川沙央(いちかわさおう)さん(43)の『ハンチバック』が第169回芥川賞を受賞しましたね。
市川沙央さんは、筋疾患先天性ミオパチーという難病により、人工呼吸器を使用している重度障害者です。記者会見は電動車いすに座っての登壇でした。
そんな重度の障害のある市川さんが、これまでどんな思いで小説を書いてきたのかを調べてみましたので、どうぞ!
市川沙央が障害があっても20年小説を書き続けてきた理由とは?
【第169回芥川賞】『ハンチバック』が受賞、難病と闘う市川沙央さんが会見
「芥川賞は目指していなかったので、驚いています」「この場所(会見所)はニコニコで最近予習していました」と話した。pic.twitter.com/Eole5IFkbY
— ライブドアニュース (@livedoornews) July 19, 2023
引用:Twitter
障害を抱えながら20年以上執筆
筋疾患先天性ミオパチーは、遺伝子変異のために筋肉がうまく形成されなくなり、全身の筋力が低下する病気だそうです。海外の報告では10万人に3.5~5人が発症し、国内の患者数は1000~3000人とされているそうです。(引用:時事ドットコム)
市川さんの障害は幼少期から判明していましたが、14歳の時に一気に病状が進み、人工呼吸器を装着。
そんな市川さんは、20歳の時に小説になろうと思い、以来20年以上さまざまな文学賞の応募をし続けてきたそうです。
小説を書き続けた理由①『相転移』を信じている
市川さんは、好書好日のインタビューの中で、『相転移』という言葉が好きだと語っています。
『相転移』とは↓↓
水を温めるとやがて沸騰して水蒸気になるように、すぐに成果に現れなくてもエネルギーを注ぎ続ければいつかは劇的な変化が訪れる。引用:好書好日
市川さんは、小説を20年書き続けていれば、相転移できると信じてきたそうです。
市川さんがくじけそうになった時におすすめのアニメ↓↓
モールス信号を発明したモールスの開発秘話が関係した内容だそうです。
くじけそうになったら、このアニメを視聴してみるといいかもしれませんね。
小説を書き続けた理由② 障害者の作家があまりいなかった
市川沙央が取り組む「障害者表象」とは
市川さんは障害のある当事者の作家があまりいなかったことを問題視してこの小説を書いたと記者会見で話しています。
健常者が描く障害者のイメージは、とかく「か弱い存在」「誰かの助けがないと存在できない」というものになりがちですね。もっとたくさんの障害者の方がこの社会を表現することで、健常者VS障害者という構図ではない、お互いの目線合わせるができるのかもしれませんね。
『当事者目線で社会を表現』がまだまだ進んでいない
障害やハンディのある当事者による書籍はいくつかありますね。
認知症の専門医が認知症当事者になってわかったことを書いた本↓↓
引用:Yahoo!ショッピング『ボクはやっと認知症のことがわかった』自らも認知症になった専門医が日本人に伝えたい遺言 長谷川和夫著
自閉症のある人の内的な世界を当事者自らが綴り、世界的なベストセラーとなった↓↓
引用:amazon 毎日が天国 自閉症だった私へ ドナ・ウイリアムズ著
当事者だからこそ描ける世界があるはずですよね。
しかし、まだまだ数が少ない現状があるようです。
映像の世界も同じであるようです↓↓
現在日本では、この「当事者による表象」が、ほぼまっったく行われていません。本当にヤバいレベルで世界から完全に取り残されています。・・・試しに考えてみて下さい。「ゲイのキャラ(マイノリティ)を、ゲイの俳優(当事者)が、実際に演ずる(表象する)、映画/TVドラマの作品」・・・思いつきますか?
— Yuki Matsuzaki (ON STRIKE!) 松崎悠希 (@Yuki_Mats) January 6, 2022
小説を書き続けた理由② 読書バリアフリーを広めたい
市川さんは障害のある当事者の作家があまりいなかったことを問題視してこの小説を書いたと記者会見で話しています。
芥川賞の会見で、市川さんは
芥川賞受賞の重度障害者の受賞が2023年(自分)に初めてなのがどうしてなのか、それをみんなに考えてほしい
引用:Youtube
と話しています。歴代の受賞者がないということは、障害のある人が執筆をしたり、読書をしたりといった環境が健常者に比べてとても壁が高いこと、を意味しているのかもしれませんね。
同じ障害のある姉の存在も大きい
市川さんは、7歳年上の姉も同じ病気で寝たきりであることを芥川賞の会見で明かしました。
市川さんと同じく中学生で倒れて、医療ミスのようなことも相まって寝たきりの状態だそう。
姉は又吉直樹のファンだそうです。
障害があっても姉妹で読書を楽しんでいるということですから、
読書バリアフリーをもっと広めたいのは姉妹共通の思いなのかもしれませんね。
読書バリアフリーに関する世間の声
芥川賞の「ハンチバック」にはいろんな意見があるんだろうけど、かなり目の悪い私は電子書籍で文字を大きく出来るようになって読書がすごく楽になった。
紙にこだわって電子書籍を忌避してる作者さんには、私のような人間は切り捨てられてるんだな、と感じることはままあるんよねえ。😥— あき (@axINXk7Pvom2eZu) July 19, 2023
引用:Twitter
引用:Audiobook Mania
紙媒体の書籍の電子書籍化がもっと進めば、視覚に障害がある方などにももっと本を読むことができることはもちろんのこと、耳で聴くオーディオブックもさらに普及が広まるといいですね。
まとめ
障害当事者である市川沙央さんの芥川賞の受賞で、「読書のバリアフリー」について、あらためて考えさせられました。
市川さんの芥川賞の受賞で、これから障害のある人のハード面、ソフト面のバリアフリーの整備がますます広まっていくといいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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