高橋大輔や羽生結弦はなぜオペラ座の怪人を演じる?歴代のスケーターに人気の理由を解説

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フィギュアスケート・アイスダンスの高橋大輔、村元哉中組(「かなだい」ペア)が1日、現役引退をインスタグラムで発表しましたね。

かなだいは、3月の世界選手権(さいたま市)では日本勢最高に並ぶ11位。


引用:毎日新聞

優雅でダイナミックなリフトや表現力豊かなステップで「オペラ座の怪人」を好演しました。引用:Youtube 

「オペラ座の怪人」は、高橋大輔が過去にフリーで演じています。


引用:Youtube  2007年

シングル時代、オリンピック初出場となったトリノオリンピックの翌シーズンのフリーで滑ったのが「オペラ座の怪人」でした。このシーズンはNHK杯で初優勝。さらに、世界選手権とグランプリファイナルでも銀メダルを獲得。「オペラ座の怪人」は世界のトップ選手へと駆け上がるきっかけとなりました。


引用:エキサイトブログ “ゾーン”に入ったっていう感覚を初めて覚えたのも“オペラ座の怪人”だった
他にも羽生結弦、無良崇人、村上佳菜子、鈴木明子など日本でおなじみの選手が使っていた定番の曲です。
そこで、オペラ座の怪人は、なぜ歴代スケーターに人気があるのか、その魅力を調べてみました。

オペラ座の怪人って何?

オペラ座の怪人はもともとフランスの作家ガストン・ルルーによる小説だそうです。(ウイキペディアの写真引用)
これを原作として、多数の映画やミュージカルが作られています。


引用:Wikipedia

オペラ座の怪人の超簡単あらすじ

登場人物は主に3人。
〇 クリスティーヌ:謎の”天使の声”に導かれ歌手として頭角を現す女優
〇 ラウル:クリスティーヌの恋人
〇 エリック:オペラ座に住み着く怪人(=ファントム)。クリスティーヌの”天使の声”の主でもある


引用:映画.com

クリスティーヌに恋をしたオペラ座に住み着く怪人エリック。あるとき、エリックは地下にクリスティーヌを監禁します。その際クリスティーヌに仮面をはぎとられ、見るもおぞましいミイラのような顔を見られてしまいます。
クリスティーヌが自分の元を離れることを恐れたエリックは、自分の指輪をはめて信頼を裏切らないことを条件にクリスティーヌを開放します。
その後クリスティーヌは天使のような歌声で頭角を現しますが、クリスティーヌにはラウルという恋人ができます。(実は声の主はエリック)
怒ったエリックは地下の拷問部屋にラウルを閉じ込め拷問。
クリスティーヌはラウルを助けるため、エリックの「生ける花嫁」になるのでラウルを殺さないようエリックに懇願します。
エリックは、クリスティーヌが自分が近づいても逃げたりせず額にキスをさせてくれたことなどに感極まり、地下から解放。
エリックは自分が死んだらクリスティーヌが遺体を埋葬し、クリスティーヌに渡した金の指輪を遺体の指にはめてもらうよう約束します。
3週間後、新聞に「エリック死亡」の記事が掲載されました。

引用:Wikipedia

フィギュアスケートでは、エリックオペラ座に住み着く怪人(=ファントム)として、演じられています。
ファントムは、醜い顔立ちがゆえに、仮面をしているんですね。

オペラ座の怪人が歴代のスケーターに人気の理由

曲調がドラマティックで、演じやすい

引用:Youtube 羽生結弦使用の音源 

羽生結弦さんが演じた2014年は、ヴォーカルの入った楽曲が解禁になった年で、ヴォーカルの切ない歌声が「奪い、意のままにしたい」という執着から、「見守る愛へと変わる」ファントムを表現しやすかったのかもしれません。(Youtubeコメント欄)

キャラクターがはっきりしていて演じやすい

ファントムとクリスティーヌは個性際立つ人物ですね。ファントムが「仮面」を脱ぎ捨てるシーンなども多用されています。キャラクターがはっきりしていて、プログラムの構成や振り付けなどが演じやすいといえます。

オペラに親しんでいない人でもミュージカルなら判る

プッチーニのオペラ
「トスカ」より「星は光りぬ」
「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」
「蝶々婦人」

など、フィギュアスケートではオペラの楽曲がよく使用されています
荒川静香さんの2006年トリノオリンピック金メダルもプッチーニの「トゥーランドット」でした。
しかし、日本ではあまりオペラは耳慣れませんね。クラシック音楽があまり根付いていないこともあり、選手自体が音感やセンスになじんでいないことが採点に不利に働く可能性もあります。
オペラに親しんでいない人でもミュージカルなら聴衆も選手も判りやすいですね。舞台演目、特にダンスのあるものは表現を模倣しやすいかもしれません。

歴代のスケーターの「オペラ座の怪人」”魅せ方”

オペラ座の怪人は、シングルの場合は男性の選手はファントムで、女性はクリスティーヌのイメージで滑ることが多いようです。
村上佳菜子選手はショートでクリスティーヌ、フリーでファントムを演じました。


引用:Youtube  2014年フリーの演技

無良崇人選手は、ファントムを前面に出した情熱的な演技です。

引用:Youtube 2017年世界選手権フリーの演技

アイスダンスの場合は男女2人なので演じやすくなります。かなだいは一目でファントムとクリスティーヌだとわかるビジュアルです。
アイスダンスを滑りながら、はっきりとキャラクターやストーリーを演じています。


引用:Youtube 

「“オペラ座の怪人”が好きすぎて、曲を聴いたらもう思い描くっていうか、自分がなりきるじゃないけど、ファントムなんです、自分は。僕はファントムです」引用:NHK

高橋さんは『ファントム=怪人』ことエリックの暴走と悲劇的な素性を演じつつ、哀れな運命にもだえ苦しむエリックの姿を表現していますね。それに対して、村元さんは、男性の柔らかな歌声に沿って二人の切ない運命とクリスティーヌの華麗な美しさを演じています。美女と野獣のような対比が美しく、切なさをさそい、魅了されます

高橋大輔さんは2007年シングルスで滑っていた際も、熱心に「オペラ座の怪人」の演劇を見に行っていたそうです。研究して、曲の解釈や表現に取り入れていたのでしょうね。


引用:日本の学校

宇野昌磨選手も、9歳の時2006年全日本選手権で高橋選手の「オペラ座の怪人」を観て、「こんな選手になりたい」と思ったそうです。

最後に、羽生結弦さんの「オペラ座の怪人」を。

引用:Youtube 2014年グランプリファイナル

まず衣装と羽生さんが美しすぎて、ファントムらしさはありませんね( ´艸`)力強さと美しさの対比の表現力で勝負しています。一番の見どころは終盤の最強イナバウアーです。いつ見ても感動で泣けてきます。
「オペラ座の怪人」のストーリーは知らなくても、スケーターの表現力次第で伝わるものは伝わります!

まとめ

競技人生を「オペラ座の怪人」で締めくくった高橋大輔さん。お気に入りの楽曲に、納得の演技で、感無量ではないでしょうか。
これからは、どんな道を歩まれるのでしょう?
「競技」からは離れても、アイスダンスは二人で続けていくみたいですね。
これからの二人の活躍に期待したいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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